ウェブメディアがチカラを有する時代が来た

Wikipediaアメリカ版が2012年1月18日に24時間、サービスを停止するとのこと。

Wikipediaが1月18日にサービスを停止、SOPAへの抗議行動
http://itpro.nikkeibp.co.jp/article/NEWS/20120117/378625/

「オンラインにおける著作権侵害行為を防止する法案」として議論されているSOPAに対しての反対意思の表明とのことだが、もしサービス停止を5年以上前にやっていたらどう取り扱われていたか?

「ふーん、あっそ」
「まぁ勝手にすればいいんでね?」
「そんなんするならもうお前んとこのサービス使わないわw」


上のように思われたのが関の山だったと思う。

でもそれから5年が経ち、たったの24時間だけでもサービスを停止するだけで、幾らかの人々にとっては「困ったなぁ」と思うことになるだろう。今回は日本国内のWikipediaは対象になっていないから問題ないけど、僕も今日の仕事中の調べ物だけでも数回、Wikipediaを利用している。週にしたら何度アクセスしていることになるか。
さすがに24時間であれば調べ物を先送りすればいいだけで留まるかもしれないし、最悪精度が若干粗くても検索エンジンで他のページから情報を探しだせばいい。しかし、もし1週間サービスが留まり続けたら。。僕は非常に困ることになると思う。


今回は抗議行動をするのがWikipediaのみにとどまった。
しかし、これがもしGoogleだったら?
Twitterだったら?Facebookだったら?Amazonだったら?
アメリカだけでなく共感を得るために日本も含む諸外国でもサービス停止したら??

もちろん、代替のものはいくらでもある。検索エンジンならMSNのLiveやマイナーな検索エンジンなどなど。
もしGoogleが停止したら僕は一時的にMSNのサービスに流れるかもしれない。
しかし、再開したらまたgoogleに流れると思う。そしてこれは少なくない数じゃないだろうか。

人によってはウェブを使い始めてからずっと同じサービスを使っているヒトもいる。(特に若い世代とか)

そういう人にとってもはやウェブメディアはひとつのインフラとして確実に浸透してきているし、だからこそ今回のデモとも言えるサービスの停止という実力行使に出たのだ。


実際にやるとは到底思えないけど、日本でこういった抗議活動をおこなって影響の与えられるウェブメディアは残念ながらYahooだけ。強いて言えばそれと楽天くらい?あとは全て海外のサービスをローカライズしたものばかり。


今後、日本のウェブサービスがどうなっていくかはわからないけど、少なくともタイトルにようにウェブメディアがチカラを持っている状態とは現時点では言いがたい。だけど、これからの収斂を経てきっとそういった物が出てくるだろうしそういった気配はある。

ネットを多用する人なら誰しも毎日アクセスするサービスが幾つかあるだろうけど、その数がもっと増加してテレビのような「主要ネットサービス」的な形で括られていく時代が来るかと思うとワクワクしちゃいます。そして、そういったサービスが倫理観が高く「物事の本質を見据えた」スタンスであってほしい、と心から祈る次第です。

※なお、今回の画像ですが下記ブログから拝借させて頂きました。

「趣味の合間の趣味」
http://imarihosenku.sagafan.jp/t101537