マーケットインの限界

結論ね、アーティストだったりも含めて、「モノを作り出す」ヒトというのは、自分自身の「こだわり」をそのモノに投影して作っていくわけだから、マーケットイン的な考え方では自身の「こだわり」というのが反映されず、いいアウトプットができないんだよね。



なーんてことを、いろいろと記事を読んでたりしたら、ふと思いました。



考えてみれば至極単純な話なワケですが。

自分は前々からこの「マーケットイン」的な発想に非常に疑問があります。


「プロダクトアウト」では消費者のニーズに沿う商品が生まれないから、
消費者の声を聞いた「マーケットイン」で内なる声を形にしましょう、的な。



どういう流れでこういう方向性になったのか、浅学な自分は知りませんが、
「マーケットイン」と相性の良い商材もあればそうでない商材もある。

個人的には音楽なんてものはその最たるものだと思っていて、
消費者の声に傾倒したものだと挑戦的なものは生まれないと思います。
そしてその状況はまさに今の日本の音楽業界の問題とも言えて、
CDセールスのランキングでアニソンにJ-Popが負けてしまう、
という異常事態に発展してきてしまってるのではないかと。
CDのセールスが負けたから…というのは話しがずれるので
今回は敢えて触れずにおきますが。。


ただ、もちろん「マーケットイン」的な発想で作られるべきものも必要と思います。
例えば生活用品だったり、家具やら収納用具やら。使えないのに高いと言う商品が少なくありません。



でも、マーケットインばかりに偏りすぎてしまうと、ブレークスルーを起こすような画期的な商品は生まれてこないのではないかと思います。そして、「こだわり」により生み出された「プロダクトアウト」志向の商品を4Pの視点からどう消費者にそのモノの持つ魅力を感じさせ、購買動機を高めていくか、ということに知恵を振り絞り戦略を立案していくことがマーケッターやセールスに求められていることであり、「消費者が求めていないから売れない」というのはマーケッターやセールスの怠慢といわれても仕方がないことだと思います。


まぁどれもこれも、「守るか」「攻めるか」という姿勢の部分に大きく関わってくる話しに帰結するような気もしますがw


この間に引き続き、自分自身に対しての強い自戒を込めて書いてみました。