ネット上の共有記事についてのDiggの調査について考えてみる

今回はTechCrunchのこちらの記事に書かれた調査結果を元に、日米の共有状況を少し考えてみようかと思います。


ネット上で共有する記事やコンテンツと本当に好きなものとの落差は大きい–Diggの調査結果より

まず、Diggってなんぞや?という人のために日本語のWikipediaから少し引用してみます。

Diggは、ソーシャルニュースサイトである。主にテクノロジーや科学に関する記事が多かったが、最近は政治やエンターテイメントなど幅広い話題に広がりつつある。ソーシャルブックマークやブログやRSSの機能を持つ。ケビン・ローズにより2004年に開設された。ソーシャルブックマークサービスであるDel.icio.usとともに、ソーシャルサービスの代表格として、またWeb 2.0の成功例として挙げられる。ユーザーの投ずる「票(digg)」の数によってエントリーの順位が決められるシステムを採用している。また、Del.icio.usとは異なり、コメント欄での議論に重点が置かれている点が特徴である。


Diggとは?(Wikipedia)


自分はこのサービスを利用しているわけではないのでレビューできないけど、日本版はてブ、って感じかな、と。ただ、Diggの場合はFacebookの「Like!」やTwitterのポストまで指標として利用している分、ブックマーク機能というよりはコミュニケーションを重視している、という感じかな。価格コムが昨年11月始めた新サービスJUKEに近い感じがする。(ただ、Diggのほうが濃密なコミュニケーションが図られているようだけど)
※詳細をご存じの方、是非ご教示ください。。


で、上記のようにFacebookの「Like!」も投稿の指標として利用されているので、このDigg上での共有状況を調査することで一定の分析が行える、ということでこの調査は実施されたのではないか、と思います。


ただ、出てきた共有コンテンツの状況は以下の通り。

共有コンテンツの1位は日本ではちょっとだけしか話題にならなかったけど、アメリカではWikipediaを始めとしたサービスがストを起こすなどして話題を集めたPIPAの件。


PIPAとは?(Wikipedia)

他にも2位にはiPad、などなどいわゆる「IT系」な情報ばかりが並ぶ状態。「IT系」以外では、日本のネット上でも話題になった「チキンナゲットを食べ続けた15年」くらい。


調査結果はこのインフォグラフィックに載ってます

うーん、この調査結果を以ってして「People Likes〜」と言い切ってしまうのはどうなんだろう?日本に居るからかもしれないけど、僕の周りではIT系の話題が出ることも多いが、それ以上に、もっとくだらないこと、あるいはゲームのことばかりがウォールに流れている気がする。

まぁそもそもDiggというサービス自体を考えるに、日本のはてブとユーザ層は近しいだろうから、きっとDiggのユーザ層もIT系が多いからこういった結果になるのではないか、と思う。

デジタルのリテラシーが高い人はそういった「くだらない投稿」が、閲覧者に対して有益な情報には成り得ないのを知っているし、そうした情報を流すことで自分自身がそういった「くだらない」人間と思われるのを嫌うだろうしね。

じゃぁ日本でも「IT系」で括って同じような調査をしてみたら同じような結果になるのか、というと僕はきっとそうじゃないと思うし、こういった面でも日本と外国でのソーシャルメディアの使われ方の違いが垣間見えるのかな、と。

最近の自分のウォールの状況と比較するに、もしかしたら日本人のほうがより「深く繋がる」ためにソーシャルメディアを利用しているのかもしれない、と思う。mixiの日記を媒介としたディープなコミュニケーションもよかったけど、Facebookウォールのライトなコミュニケーション→深いコミュニケーション、というのは人間関係構築としても自然だしね。


サービスを作っている(作ろうとしている)側はどうしても、広告収入だとかECへの誘導とか、ソーシャルグラフとかといったそのサービスから得られる対価を前提に考えてしまいがちだけど、やっぱりそこを前提に考えるべきではないんだろうなぁ。

また最後に話が別の方向に逸れてしまいましたが、ようするにDiggJigのロゴはてとも似ているよね、ということが言いたかったのでしたw スッキリ!


Digg

Jig.jp